2015/05/09

キャメル6重ガーゼケットと一宮産地について


キャメル6重ガーゼブランケット製造している三河産地の続きです。
三河木綿はやはり夏物になります。

6重ガーゼ同時織りは夏のシーズンの為に、1月から3月ぐらいまで、原反を織り貯めておいて、4月〜7月のピーク時に備えます。
4月、5月に発注を入れても順番待ちなのです。
私たち企画メーカーもだいたいの予想を1月、2月に勝手に立てて、そのシーズンに備えます。

但し、わが社も三河木綿の産地としては、拡販を心がけているので、早くから発注をだし、ストックをしてあげておきます。
メーカーのS君という昼飯友達がいます。彼はとても忙しく、お互いなかなか三河で会うことができません。

ふと、思い出したように「今日、昼飯食べれる?」と連絡をとり、昼飯を食いながら打ち合わせをするというかんじです。
S君は年下ですが、糸や織物について非常に勉強熱心で、特に大手商社の人達から可愛がられています。

私も三河産地で尊敬しているメーカーさんの1人です。
ピーク時になると、土曜日や日曜日でも関係なく打ち合わせをしています。

よく「夏は忙しいけど、冬物を企画しないとね」なんてお互いに言い合っています。
昔は綿毛布や冬のボアシーツを三河産地では作っていましたが、今は全て中国生産になってしまっています。

そんな苦しみの中から生まれたのが6重同時織りガーゼでなのです。
考案はS君の親父であり、三河木綿ブランドの責任者的な立場にもあります。

Sくんと最初に挑戦したのが、この同時織りの間にウールを入れ込むことでした。
ガーゼなので、肌触りはもちろん柔らかく、その中にウール綿を入れ込んで織れば、あったかいガーゼの織物になるはずと考えていました。

ウール等の獣毛関係が強いのは、東海地域では岐阜の一宮です。
Sくんの関係から一宮のメーカーに向かうことにしました。

一宮はスーツの生地を織り、生地をそのまま販売するのを得意としています。
そのため、ウール生地も多いです。
Sくんとの戦略では、2重ガーゼと2重ガーゼの間にウールの薄綿を挟み込んで圧着してもらい、
一宮から三河に原反をもどして、製品化することでした。

サンプルは成功でした。
しかし、一宮産地のメーカーさんいわく、「ある程度の量を生産してみないと、温度調整や一定のクコリティーは保障できない。
たまたまサンプルは偶然うまくいったが、製品として成り立つかは保障できない。」ということでした。
尚且つ、三河で織った原反を一宮に出し、再び三河に戻すということを繰り返すだけで、運賃コストもかかってくる為、原価コストもあがってしまう。計算すると非常に高い商品になってしまいます。
獣毛毛布よりも値段が高く、見た目はガーゼなので、あったかそうではない・・・むしろ涼しそうである。
使ってみないと、その良さはわからない。
いろいろ通販に持っていき、説明してみたが、のってきてくれる顧客は1件もありませんでした。
完全に失敗でした。

でも6重ガーゼの肌触りに獣毛の温かさが加われば、きっとオンリーワン商品になるのは間違いないとも考えいます。
Sくんが走り回って製品化してくれたのに、販売まで結ぶことができず、
Sくんに本当に申し訳ない気持ちでした。


つづく・・・・